一宮平成ホタルの会

「青木川でホタルも10年」 

2013年9月 8日

青木川ホタル育て隊 飼育担当:佐藤 靖郎

青木川河畔にホタルが飛び始めて10年になりました。昔と同じように「地元で身近にホタルを飛翔させたい」と同士が集まり、始めました。
飼育の準備は、一宮平成ホタルの活動に倣いながら小屋を整備しました。水は、井戸の鉄管を打ち込み、砂出しを交代で連日行い、失敗もありましたが、確保できました。その準備が整い、500匹の幼虫を野鳥園のホタル小屋で受け取ったことを懐かしく思い出します。
最初の年(一世)のホタルは、小屋の中で観賞するのが精一杯の状況でした。
仲間内だけの観賞に終り、決して満足できる状況ではありませんでした。三世のホタルからは、徐々に飼育数も増え、屋外でも観賞できるようになりました。その後は、代を重ねるごとに飼育数も増え、屋外で自然に近い状況で観賞できるようになりました。
六世代頃には、近隣の市町村にも伝わり、2,000人位の方が来場されるようにまでになりました。思い起こせば、その頃から異変がが始まっていたのでしょう。飼育数の増加が頭打ちになりました。原因は特定できません。、ザリガニ、天候、設備の老朽化、飼育のマンネリ化・・・いろいろ想像できます。
記念すべき十世代は、さびしい飛翔に終わりました。その結果は、十一世代の幼虫に現れます。
来年に向けて、どれだけ冬を越せのか心配してます。残念なことに、わたくし達の活動は、研究室と違い、勘を頼りに、年一回の実験しかできません。いろんな人の意見を聞き、状況に合わせ、できる限り失敗しない方法を実施することです。
予測が難しい自然との付き合い、そして忍耐が必須であることを実感しています。

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◇千秋保育園による幼虫の放流 2013.4.16
 (残念ながら、飛翔はわずかでした)

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◇養護老人ホームへの出前観賞会 2013.6.13
 (昔を思い出し、喜んでもらいました)