一宮平成ホタルの会

平成17年 会報第7号

これからのホタルの活動

顧問 前橋 利典

今年は、昨年と比べると良く飛び交うホタルを見ることが出来ました。いつも言うことですが、会員の方々が1匹、1匹を大事に育てられたことと、ホタルを思う気持ちの現れであると思います。
また、浅野公園や会と関係する場所でも順調に育ち、飛び交うホタルを見ることが出来ました。これからもいろいろな場所で、会のねらいとする「ホタルが飛び交う環境づくり」をめざして活動していきたいと思います。
 これからの活動は、これまでの小屋の飼育活動に加えて、私たちが少しずつ作ってきた池や川も4年目になります。作った環境も、日光・風・気温などを考慮し、環境を整備し続けていくと、長い年月を経て自然環境になります。季節ごとに変化していく地上の植物や水性植物、水性生物に注意の目を向けながら整備していくことが重要です。
 今年は小屋の卵(幼虫)の収集を9回程度行いました。昨年よりは、多くの幼虫を育てることになります。これまでとは少し違った飼育方法となるかもしれません。みんなで工夫と努力を重ねることが大事です。
 以前、言葉にしたことがあるかも知れませんが、「昨日、飛んだホタルが今日も飛ぶとは限らない。今日、飛んだホタルが明日も飛ぶとは限らない。」このことを念頭に置き、これからも助け合って活動していきましょう。

ホタルの会を振り返って

一宮平成ホタルの会 会長 日置 須務

 「一宮平成ホタルの会」発足以来、6年目に入りました。振り返ってみますと、色々な出来事が脳裏に浮かんで来ます。毎年天候に依り条件が変わり、自然の驚異が身を持って感じ取れ、まだまだ試行錯誤の状態ですが、此処へ来て何か惰性でホタルの飼育に携わっている様な気がしてなりません。私だけでしょうか。今一度初心に返って見直そうではありませんか。
 いくら小さな生き物でも生き物には変わりありません。前橋先生が以前より口癖のように言われていました"一匹を大切に"この気持ちを忘れずに、私たちの活動の場である野鳥園という、すばらしい自然環境の中で四季折々の野鳥、野草あるいは多種の昆虫類が生息する、こんなすばらしい自然が残っている場所はそう無いと思います。この時期異様なまでも色鮮やかに咲く彼岸花が目に入って来ます。

そこで先ず一句 " 儚きは 花の命か 曼珠沙華 "

そして、この良き自然環境の中で楽しく作業を続け、会の最終目的でもある廻りの自然環境を整え、自然界で自然に(先ずはホタル川)でのホタルの乱舞(飛び交う)情景を見たいものです。
 会員の皆様の御協力を得まして、一日も早い実現を目指し日々頑張って行きたいと思います。

--目次--

これからのホタルの活動
顧問 前橋 利典
ホタルの会を振り返って
会長 日置 須務
【会員寄稿】
ホタル池に思う
中川 しのぶ(水曜班)
ホタルに学ぶ
岩坂 富美子(金曜班)
ホタル舞うまでの野鳥園
渡邉 秀雄(土曜奇数班)
"138ホタルを見る夕べ"について
長谷川 忠治(木曜班)
ホタルの思いで
松原 幸男(火曜班)
浅野公園班の活動について
山本 千夏(浅野公園班)
【子供部会寄稿】
ホタルの会で心に残ったこと
佐野 太規(浅井中小)
ホタルの会に入って
牧 杏奈(浅井北小)
【ホタルが広げる地域環境づくりの輪】
青木川ホタルの幻想的な舞いに感動
佐藤 靖郎(青木川ホタル育て隊)
ホタルとともに
太田 暢子(一宮市立浅井北小学校)
稲西小のホタル
岩井 秀行(各務原市立稲羽西小学校)
ホタルの飼育に挑戦
(一宮市立丹陽西小学校)
ホタルの飼育
鵜飼 誠司(一宮市立丹陽西小学校)
3つの感動・ありがとうございます
景井 厚(矢田、庄内川をきれいにする会)
丹羽ホタルの会の軌跡
中村 薫(丹羽ホタルの会)
【里親便り】
「ホタルの里親になって」
船橋正暁・信子
「里親」によるホタルの飼育状況について
長谷川 忠治
活動報告・お知らせ
今年のトピック・編集後記

会員寄稿

ホタル池に思う

水曜班 中川 しのぶ

 今年、ホタル池で小さなカワニナを見つけました。見回してみるとタニシはその何倍も増えてきていました。ホタルの餌が育ってきている・・・。そのタニシたちが水の中でのんびりと生きている所を見ると、生まれたばかりのホタルの幼虫のためとはいえ『ゴツン』とタニシを石で潰して与える作業に抵抗を感じてしまう・・・。だから今年は『コツン、コツン』とたたいて殻だけが砕ける程度にしています。生きものに対する思いやりも大切でも、水槽育ちのホタルのためには必要なことだからと自分に言い聞かせています。

 ところで自然の中で育つホタルは、生まれたばかりの頃は『小さくて殻の薄いタニシ』を食べているのでしょうか?
今年は小さなタニシがたくさんみられました。もしかしたら、今年野鳥園の中を飛び回っていたホタルの子どもたちが、このタニシを食べて自生してきているのではと期待しています。ホタルたちは苔に産卵できたかな、幼虫はいるのかな・・・。色々と考えてしまいます。
 今は水槽育ちの幼虫を放流していますが、いつか水辺の環境が整いたくさんのホタルが自生できるようになってほしいと思っています。

ホタル池の仲間たち

ホタルに学ぶ

金曜班 岩坂 富美子

 ホタルの会に入れていただいて3回目の夏を迎えました。子どもたちがまだ小さかった時、主人の実家はまだまだ自然が残っていて、夏休みになると小川でサワガニ捕りをしたり、山でクワガタやカブトムシをつかまえたり、夜には家の前の田んぼにホタルがでるのを楽しんだりしました。そんななつかしさから入会させていただきました。
 今年、春のおとずれは遅く4月に幼虫を放流した時、池の水がとても冷たくて「これで育つのかしら?」と心配していましたが、ことのほかたくさんのホタルが池の上を舞う姿を見た時は本当に感動しました。ホタル小屋のホタルは毎年美しく飛び交い目をみはるものですが、それとはまた別の美しさでした。去年は自然のこわさを学び、今年は自然のやさしさを学んだような気がします。毎週(私は休むことが多いのですが・・・)ホタル小屋周辺の四季の移りかわりに目をやりながら、ワイワイガヤガヤ和気あいあいとお世話させてもらっています。
最近はホタルの世話より、ザリガニ捕りに時間を費やすことが多いのが少し残念ですが・・・。金曜日班の皆様これからもよろしく。金曜日お手伝いしていただける方大歓迎です。

ホタル舞うまでの野鳥園

土曜奇数班 渡邉 秀雄

 はじめに

ほんの5、6年前のある日まで一宮市内のしかも大野極楽寺公園の野鳥園でホタルが舞う姿など想像も出来なかった。そこでこの野鳥園のことなどを中心に記憶をたどっていきたい。
 現在の大野極楽寺公園は大まかに言って国営公園と光明寺公園を含んで光明寺緑地として昭和22年5月に都市計画決定された。
 当時は戦災復興院の名のもとに決定されたが事務手続・県・国との協議期間を考えると、衣食住ままならない戦後の混乱の中、いち早く一宮市の将来のまちづくりを考えていた人がいたということであろう。
 昭和36年には地元の地権者の方々の協力により用地取得が始まり、平成10年頃概ね完了した。40年近くかかったのである。
 その間用地取得後の土地の管理や野球・ソフトボールの隆盛、そして廃棄物処分場問題などが次々と出て、このままだといずれ貴重な緑がなくなるだろうことは充分に考えられた。当時の森市長は市民・議会要望に苦慮して当分の間は樹林を保全し、施設整備をしない方針で最も経済的なフェンスで囲うだけの野鳥園ということにしたのである。簡単な池と観察場所を設けたのみである。その池が現在のホタル池の元になった。
 お陰で樹林は残り水道水の水源の地として水質保全がはかられている。

おわりに

20年程前にはいたキツネやタヌキの親子づれは今ではなつかしい思い出である。
 ホタルは会員の力によって明るい明日があると思うが、過去、年に数回火災が発生したことを思うと一宮市として、特に防災に意を注いで樹林を守って頂きたいと思います。

"138ホタルを見る夕べ"について

木曜班 長谷川 忠治

 恒例となりました"138ホタルを見る夕べ"が5月28日~6月26日の間に138タワーの展望台で開催され、地上100mでホタルを見た子供連れのご家族や若い方々に、大変喜んでいただきました。会員の皆様には、ホタルの管理や水掛けにご協力をいただき、ありがとうございました。
 約1か月の間には心配事・問題点があり、それを簡単に取りまとめましたので、次回の参考としていただければ幸いです。

★心配事と対処方法

問題点対処方法
問題点1ゲージの回りが明るいため、ホタルが飛ばない。(動きが活発な雄を多く入れたが。) 非常口の照明を衝立で遮断し、ゲージの隙間をガムテープで目張りしたが、期待するほど暗くならなかった。
問題点2ゲージの中へ植木鉢を入れたため植木に付いていた蜘蛛・蛾が中で活動し、ホタルが餌食となった。 蜘蛛・蛾を発見の都度駆除したが、完全ではなかった。今後は植木鉢を入れる場合は、事前に消毒をしておくとよい。
問題点3ゲージから逃げ出すホタルが多い期間中確認しただけでも32匹のホタルがゲージ外へ。
どこから逃げ出したか不明。(入り口のチャックの締め忘れもあった)
昆虫かごを準備して、ホタルを発見した時はかごで入れてくれるように138タワー側へ依頼。また、ホタルの会の皆さんへは、かごのホタルをゲージへ入れてくれるように依頼。
問題点4土・日曜日の夜のみ開催のため、前日(金)にどのくらい飛んでいたか等の状況がわからない。
※開催日時
5月28日~6月26日の土・日の午後7時~8時45分
土曜日の開始時間直前にホタルの飛びの状況を調べたが、ゲージ内がまだ明るくホタルの光る状況を確認できない。
今後は、138タワー側に協力を得て、開催前日のホタルの光り、飛び状況を把握して、ホタルを補充するとよい。

★よかった点

☆ゲージについて
昨年まではゲージ内に幼虫・成虫を入れたため、幼虫の上陸部分が必要であった。本年は成虫のみとしたため、上陸部分に必要となる土の搬入・搬出が不要となり、作業の軽減が図られた。
☆卵の採取について
昨年までは上陸部分(土の上の水苔)に産卵・孵化させたが、本年は水の中へ石を置いて、その上へ金網をならべて水苔を敷き産卵場所とした。このため卵の採取は水苔の取り替えのみとなり、作業が簡単にできた。

ホタルの想いで

火曜班 松原 幸男

 私は、池田温泉で有名な、岐阜県池田町の生まれです。
小学校の時(うん十年前)6月中旬頃毎日竹箒で、やんちゃ仲間と競争で「ほーほーホタル来いあっちの水は苦いぞ、こっちの水は甘いぞ」と夢中で追い掛け木製の虫かごに入れて持ち帰り、かや(蚊を防ぐために釣り下げるおおい)の中に放ち楽しみました。
 近くには流れの速い小川がいくつもあり、トンがった巻貝(カワニナ 名前は後から知りました)が沢山いましたし、又道路の舗装も少なかった。24D.DDT、合成洗剤、シャンプー等もありませんでした。ホタルもゲンジボタルしか知らなかった。
「ホタルは水のきれいな所にしか住まない」
最近、池田町にもゲンジボタルの乱舞が観られるようになりました。
水を汚さないようにしよう!

水の汚れについて

a.透視度とは
水の透明さを表す。透視度計の底部の文字がはっきり読み取れる水の深さ。
単位はcmで、数値は0~50である。数値が大きい程、水がきれい。

b.pH(ペーハー)とは
 水素イオン濃度の逆数の常用対数・・・なあんて難しいかな。酸性か、アルカリ性かを示す数値で、1~14まであり、7の時は中性、これより低い場合は酸性で、高い場合はアルカリ性である。
 降り始めの雨は、家庭暖房や工場の煙突、自動車の排ガスからのSOx(ソックス靴下じゃないよ、硫黄酸化物)やNOx(ノックス 窒素酸化物)を含んでいて、降り始めは特に強い酸性となる。
 ホタルが育つためには中性付近の水が当然良いが、中性付近はわずかな薬品量で数値が変わる。

c.BOD(生物化学的酸素要求量)とは
 水の汚れ(有機物)を微生物が食べ、分解し安定化するために求める酸素量単位ppm(1ℓ中のmg量)数値が小さい程、水がきれい。

d.COD(科学的酸素要求量)とは
 汚れ(有機物)を薬品(酸化剤)で酸化分解する時、使われる酸素量単位ppm(1ℓ中のmg量)数値が小さい程、水がきれい。

e.DO(溶存酸素)とは
水中に溶けている酸素をいう。酸素の溶ける量は水温(低いほど多い)気圧(高いほど多い)その他塩分などに影響されるが、汚れた水では酸素が消費されるのでその含量は少なく、きれいな水は多く含まれる。
 溶存酸素はホタルなどの水中生物や、水の自浄作用に必要なものです。

一宮平成ホタルの会浅野公園班
浅野公園班の活動について

浅野公園班 山本 千夏

「身近な場所にホタルも生息できる環境づくりを」いう目的で始まった園外飼育活動の場、浅野公園班活動も2年目となりました。
活動場所の浅野公園は、市の中心から東に3キロ程離れた国道22号バイパスが近くを走る住宅地の中にあります。さほど広い場所ではありませんが、周りを囲むお堀に睡蓮が咲き、古くからある木々が深い木陰をつくる安らぎに満ちた公園です。
主な飼育活動は、上陸、土繭、羽化のできる水路周りの環境づくり、タニシの生育状態、水量や藻の発生状態の観察、ホタル小屋で育てた終齢幼虫の放流から羽化までの観察です。
曜日当番は5人ですが、活動中にご近所の方が話してくださる水路の様子やホタルの目撃情報にたくさんの飼育のヒントをいただいています。
昨年は、植栽直後で水路周りの水やりが朝夕かかせなかったり、例年にない大雨で何度も上陸場所が冠水したり、水路の水枯れに気を揉みましたが、自然の力はとてもすばらしく、今年は水路のまわりの植物が十分に育つことで土に適度な湿り気が保たれる環境になり、2世ホタルの誕生を確認することができました。
昨夏の観察から、わずかな公園内の園灯がホタルの光を妨げることがわかり、班からお願いをして羽化の時間帯に園灯を消す時間を作っていただきました。
小さなことですが、人とホタルが少しずつ折り合うことで、いつか共に暮らせる場所、ホタルも新しい命を育める場所にできるよう地域の方々の声を生かしながら、活動を続けていきたいと思います。


浅野公園ホタルも光ってるよ!

【子供部会寄稿】
ホタルの会で心に残ったこと

浅井中小学校 5年 佐野 太規

いままでのかつどうで一番心にのこったのは、たけとんぼづくりです。おじさんたちが、いろいろとおしえてくれたので、一応とぶようにはなったけど、まだあんまりでした。つくってかえったら、おとうさんが、けいりょうかしてくれたので高くとぶようになりました。
 ホタルのよう虫は、2cmくらいだとおもったけど、実さいはそれ以下だったのでおどろきました。


ぽかぽかとした陽気のもとで
みんながんばって作ったよ。
大空高く舞い上がれっ

ホタルの会に入って

浅井北小学校 5年 牧 杏奈

 わたしは、4年生から、ホタルの会に入っていますが、毎月とてもおもしろい体験をさせていただいています。なかでもおもしろかったのが、ザリガニつりと、たけのこほりです。
 ザリガニは、野ちょう園内をちらりと見ただけでは、いないようなきがしますが、じっと息をこらして見ると、のこのこ出て来ます。なかなかつかまえにくいザリガニを水上から「ガボッ。」っとつかまえるところが一番楽しいです。たけのこほりでは、土の上につき出しているたけのこをスコップでほりだすのが楽しいです。
 一年に一回ある、ホタル小屋の中で見るホタルが、ふわりと飛んでいるのを見ると「ホタルを育ててよかった。」という気持ちになります。このホタルの会は、ホタルを育て守るとともに、いろいろな生物とふれ合うことのできる楽しい場所だと思います。なので、これからも続けていきたいです。

【ホタルが広げる地域環境づくりの輪】
一宮平成ホタルの会の皆さんが育ててきたホタルが、地域の自然を大切にと活動される方々、環境保全の大切さを学ぶ子供たちの手によって広がり育っています。ホタルの飼育を通してホタルが生息できる環境に作りに尽力される皆さんの熱い活動報告です。

青木川ホタル育て隊
青木川ホタルの幻想的な舞いに感動
・・・ 3世に命を引き継いでいます ・・・

青木川ホタル育て隊 飼育担当 佐藤 靖郎

青木川ホタルが、今年は見事に舞ってくれました。
 4月初め、庭の池と川、飼育小屋にに放流した約1,000匹の幼虫が、5月末から少しづつ飛びはじめました。
 田んぼに設けた水路にも約150匹の幼虫を放流し、これも少しでしたが、飛んでくれました。
 6月10日頃には最盛期となり、地元の保育園と幼稚園へ観賞のご案内をしたら、ビックリするほど大勢の園児や、その家族の皆さんが、見に来てくれました。
 幸い、梅雨時にもかかわらず天気に恵まれ、初めて見た子供や若いお母さん、昔を思い出しながら熱心にお孫さんに説明しているお年寄りなど、にぎやかでした。
 庭の池や川、ホタル小屋の幻想的なヒカリに見入り、感激の歓声があちらこちらで聞こえました。
 また、地元の介護施設に、籠に入れて持ち込み、お年寄りの皆さんに昔を思い出してもらいました。
 隊員の皆さんから「頑張り甲斐があった」と喜びや感激の声を聞いています。
 そのホタルも、隊員の皆さんの献身的な飼育活動のおかげと、ベストパートナとの出会いで「青木川ホタル3世の幼虫」となり、来年に向けて育っています。
 今年放流した3倍の幼虫を育て、来年は、庭の池と川、飼育小屋の中で乱舞させたいと願っています。
 そして、いつかは、ホタルの光りが、青木川の上流や下流にまで広がることを夢見て・・・。

<観賞期間 6/16(木)~21(火)>
・観賞に来ていただいた皆さん
延べ、約600名
・観賞の案内をしていただいた隊員
延べ、約100名

"庭も自然らしくなりました"

一宮市立浅井北小学校
ホタルとともに

一宮市浅井北小学校 教諭 太田 暢子

 今年度、5年生の担当となり、5年生の子どもたち68名とともに、中心となって、ホタルの飼育に取り組むこととなりました。4月、6年生が飼育をしてきた約二百匹のホタルを放流し、残りのホタルを、教室前の水槽で育てていくこととしました。
 毎日、タニシをやり、5月に入ると、6年生の記録を手がかりに、上陸セットを作りました。そして、大きくなった幼虫を上陸セットに移していきました。毎日、子どもたちが交代で世話をしながら、上陸したホタルがいないか観察を続けていました。6月に入り、「先生、さなぎが光っている!」という子どもの声にかけよってみると、薄暗い上陸セットの中に、黄色い光を見ることができました。「さなぎが光るって本当だね。」と、周りの子どもたちも感動した様子でした。それからは成虫がいないか探すのが楽しみとなり、成虫を見つけると黒板にその数を書き込んでいくこととしました。虫好きの子どもの中には、日に何度も上陸セットを見ては、成虫がいないか探しているので、さなぎが死んでしまわないか、ハラハラすることもありましたが、夜になり、そっと見に行くと、まるで夜空のように、さなぎが光を放っており、ほっとするやら感動するやらでした。
 結果的に、六十匹近くの成虫を産卵セットに移すことができ、毎日じょうろで水をやりました。子どもたちは、「ホ、ホ、ホタル来い。」と歌ったり、「ホタルって水しか飲まないなんてすごいねぇ。」と感心したりしながら、産卵を楽しみに世話を続けました。夜になり、見に行くと、光を放ちながら飛ぶホタルを確認することができ、子どもたちの願い通り、無事産卵してほしいと願わずにはいられませんでした。
 夏休みに入ってからは、産卵セットの水槽を職員室に移動させ、毎日当番を決め、水温、えさやりを続けさせました。初めの頃は、「本当に幼虫いるのかなぁ。」と担任も子どもたちも心配顔でしたが、8月に入る頃からは小さな幼虫の姿を見つけることができるようになり、当番の子どもたちも「いる!いる!」と、歓声をあげるようになりました。
 9月に入り、えさのタニシも少なくなってくると、近所の田んぼから探してくる子や、「家の近くにいたよ。」と持ってきてくださる先生もいて、ホタルはすくすくと育っています。えさをやると、えさの周りにびっしり幼虫が集まり、「こんなにいたんだ。」と改めて驚かされます。来年1匹でも多くのホタルが放流できますように、と願わずにはおれません。
 私が小さい頃、祖父がつかまえてきてくれたホタルを、暗い部屋で見たときの感動は、優しかった祖父の笑顔と共に、今でも鮮やかに私の脳裏の中に蘇ります。生き物を育てるということは、生命の持つ輝きや神秘を知るとともに、自分が生きているということや、自分を大切にしてくれている人がいるということへの感謝の気持ちを知る道しるべになるのではないかと思います。子どもたちにも、そんな気持ちが育ってくれることを願いながら、これからもホタルの成長を見つめていこうと思っています。

各務原市立稲羽西小学校
稲西小のホタル

各務原市立稲羽西小学校 教諭 岩井秀行

6月には学校ビオトープに平家ホタルが飛び、たくさんの交尾が見られました。あれから2ヶ月半、ビオトープには多くのホタルの幼虫が育っているはずだと思うのですが、確認できていません。また、去年はいっぱい繁殖した餌のタニシも今年は思うように定着していません。各務原市の北や岐阜市の用水で獲ってきてはビオトープに補充しているのですが、すぐに減ってしまいます。ホタルが食べていてくれると嬉しいのですが、どうもアメリカザリガニが今一番の悩みです。 ザリガニ獲りは子ども達のいい遊びとなっているのですが、ホタルのことを考えると、大変心配です。一方、カワニナはザリガニが嫌いなのか、順調に数を増やし、源氏ボタルの棲む環境は整ってきています。来年は源氏ボタルを飛ばすことができるかもしれません。
 尚、産卵器で孵化した幼虫は、今年も4年生の子ども達と一緒に飼育していますが、数は少なく、ビオトープのホタルの成長状況を把握するためのモニターとして活用しています。飼育箱のホタルは1cm程に成長しているので、これくらいの大きさならビオトープでも見つかるはずだと探してみるのですが、まだ、確認できていません。ビオトープで育ったホタルに会える日を楽しみに、今日も水中をのぞき込んでいます。

一宮市立丹陽西小学校
ホタルの飼育に挑戦

昨年末、みんなで中庭に「ひょっこり・ひょうたん池」を造りました。現在、池には、タモロコやメダカ、ヌマエビやタニシなどの魚介類の他、多種類の植物が育っています。
 そうした中、この夏に平成ホタルの会からホタルの幼虫を譲っていただき、初めての飼育活動がスタートしたのですが・・・。

ホタルの飼育

六年 鵜飼 誠司

初めて幼虫を見た時は、「これが本当にあのホタルになるの?」とびっくりしました。 その上、幼虫がタニシを食べるということに二度びっくりしました。大きくなった幼虫を 羽化のできる容器に移してあげました。土の中にもぐっていく幼虫を見ましたが、成虫に なったホタルが見られません。ホタルを見たことがないので、ぜひ、光を放って飛ぶホタ ルが見てみたいです。

矢田、庄内川をきれいにする会
3つの感動・ありがとうございます

矢田、庄内川をきれいにする会  景井 厚

5月1日「一宮平成ホタルの会」のご好意により250匹の幼虫を譲渡して頂き、池に125匹、上陸セットに125匹放流し、その日から一日、一日が楽しみと不安との繰り返しが始まりました。
数日後、一つ目の感動を目にしたのは、数匹の幼虫が1個のタニシに群がって捕食している姿で、すぐさま写真に収め記録保存しました。
二つ目の感動は、6月13日に待望のホタル5~7匹の飛翔を池側で確認でき、今までの苦労と心配が吹っ飛んでしまいました。
自然の光はやさしく幻想的に水辺を照らし、ほのぼのとした気持ちになり、心を癒してくれました。人工的なイルミネーションの光とは比べ物にならないほど上品に思えてなりませんでした・・・・。
 7月13日ようやく産卵ケースに幼虫を確認できほっとしました。ここからが大変な毎日になって行くように思えました。餌の数、大きさ、水のにごりと水の入れ替え、異臭等々を感覚的に対応する事しかできなく、少し神経質になりすぎたようにも思えました。先生にも何度か電話をさせて頂き、アドバイスを受けながら対応しました。
三つ目の感動は、誕生したホタル2世がタニシを捕食しているところを見たときです。2世誕生の瞬間を垣間見たように思え、これからが本当の意味でチャレンジャーになるのだと気合が入った次第です。
 幼虫の目標数は1000匹だが今現在は、400匹は分別し、2つのケースで飼育しています。
 来年は、500匹以上のホタルを飛翔させ地域の皆様および、幼稚園児に、自然の美しさ、自然の営みを身近に感じ取っていただき、自然への思いやりを養っていただけたら幸いかと思います。
小さな小屋(一畳ほど)を建て、2段の棚を設け、タニシ育成ケース、上陸セット、産卵ケース、幼虫飼育ケース2個を置き、毎日楽しみながら飼育しております。 「一宮平成ホタルの会」の皆様、有難うございました。引き続き、良きご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。

丹羽ホタルの会の軌跡

丹羽ホタルの会 中村 薫

<丹羽ホタルの会の特色>
ヘイケボタルのえさのタニシは、当地区にて生息中であり、地域の水路、川の生息環境が整えば自然孵化、及び増殖が可能、会員宅数箇所に分散して飼育しているため、生育環境等の不良が発生しても生育に打撃を受けないシステムをとっています。

<本年度の足跡>
H17.4.30現在前年孵化のホタル幼虫 約2500匹
H17.6.7成虫飛び始める
H17.7.3丹羽ホタルの会鑑賞会(第4回)
ヘイケボタル、タニシ展示
前年の幼虫、サナギ、成虫、今年生まれた幼虫を飼育ケースにてホタル
成虫及び幼虫による星座を展示
H17.7.4~
H17.7.31
一宮市民病院にて鑑賞会を開催
ヘイケボタル、タニシ展示
前年の幼虫、サナギ、成虫、今年生まれた幼虫を飼育ケースにてホタル成虫及び幼虫による星座を展示
H17.9.20現在今年孵化のホタル幼虫 約5000匹以上
見てみてっ
ホタルが鏡に反射して幾多の
星座のように輝いているよっ

<今後の活動>
ホタルの飼育を通じて、豊かな自然と川の水質に関心をもっていただいて、小さな環境も皆様に関心を持っていただけるように活動を継続したいと思います。

【里親便り】
「ホタルの里親となって」

船橋正暁・信子

今年からホタルの里親となり、幼虫230匹を預り、発泡スチロール箱での飼育を始めた。ホタル小屋での当番制により、指示どおり面倒を見るボランティアと違って、失敗は許されないとの責任感からも、水温など神経を使う気配りの毎日であります。
 飼育場所は、母屋に隣接の六帖程の物置とし、室温・水温は、ホタル小屋に対し約一度程高く、寒い時も順調に成長しました。
 4月17日(日)透明の衣装ケース2個を向い合わせにし、上陸セットを作り、幼虫を移し翌日には一匹の上陸を確認。四月末には、7割位上陸したと思われました。
 5月21日 初の羽化。ただ、ただ感激の一言。一宮市民ホタル観賞の夕べは、6月3・4日の2日間でしたが、わが家では、毎日が観賞の夕べであり、苦労が一度に癒の毎日。幼虫が大小混ざっていたこともあり、7月10日まで、良き伴侶に恵まれるよう願いながら、長い間、楽しむことが出来ました。
 新たに衣装ケースに産卵セットを作り、上陸セットの水苔を移し、何匹孵化するか、期待と心細さで、まっていましたが、8月末に発砲スチロール箱3箱に、幼虫300匹づつ、900匹は確認し、移しました。まだ産卵セットに何匹か残っています。
 今年の夏は暑く、水温に気使い氷を入れたり、物置の天井には、簾と寒冷紗を張り、室温を下げるなど努力をしてきました。
 幼虫がもう少し大きく育ったところで、一宮平成ホタルの会へ返して、里親としての責任を果たすことが出来そうと、ホっとしているこの頃です。
今後も引き続き、飼育・増殖に努めていきたいと思っています。

「里親」によるホタルの飼育状況について

木曜班 長谷川 忠治

昨年から当会に「ホタルの里親制度」ができ、数名の方が里親とになりホタルの飼育を続けており、私の体験した「里親」によるホタルの飼育状況についてお知らせします。
 別表のとおり孵化(成虫)~放流~上陸~羽化(成虫)~産卵については、16年度と比べても1週間位の違いがあるものの、ほとんど同時期に活動しています。
 ただし、孵化について原因が不明ですが、成虫が少なかったにも関わらず、幼虫が多く誕生しました。新しい幼虫については、「里親」やホタル小屋での飼育に役立てていただきます。

別表
放流数放流日最初の上陸日羽化数羽化率最初の羽化日最終の羽化日孵化数備考
16年度1,6204/24/872044.4%5/178/265,490浅野・千秋・里親幼虫提供
17年度8934/74/1337041.4%5/198/205,750孵化数増
※「里親制度」ができる以前からホタルを飼育していた。16年度のデータはその時のものです。
★里親としての1年間の活動状況
ホタルの状況作業内容
9~11幼虫食欲旺盛・脱皮盛ん・活動活発分別・水替え・タニシ取り
12中旬水温10℃以下、活動鈍くなる水槽へ石を入れ冬眠準備・タニシは少し与える
1~2完全に冬眠せず餌を食べる幼虫あり汚れのひどい水槽の水替え・タニシは少し与える
水温10℃以上、活動活発・食欲旺盛上陸セット作成・タニシ取り
活動活発・食欲旺盛・脱皮盛ん・中旬上陸始分別・放流・上陸セット水掛け開始(羽化終了迄)
中旬羽化始まる産卵(孵化)セット作成・成虫を産卵セットへ
上旬羽化盛ん・中旬孵化始まる成虫を産卵セットへ・幼虫にタニシを潰して与える
上旬羽化減少・幼虫脱皮始まる水替え(セット解体迄)・タニシ取り
中旬羽化終了・幼虫食欲旺盛・脱皮盛ん分別(数量確認)・幼虫大にはタニシ潰さず与える

★苦労したこと

  • 水槽に蚊の幼虫のぼうふらが発生したため、水槽にネットをかぶせ蚊の侵入を防止した。
  • 夏場水温30℃以上の時は、氷等で水温を低下させた。
  • 長期の旅行は、ホタルの活動の少ない冬場に計画。(ただし、4~5日程度はポンプが稼動しておれば大丈夫)

★みなさんも「里親」に

  • 軒先・物置等で簡単に電源がとれれば、1,000匹以内の幼虫の飼育ができます。
    毎日の観察も慣れてくると簡単にできます。
    ぜひ多くの方が「里親」になっていただけることを期待しています。
「里親」については、各曜日班長さんにご相談下さい。(事務局より)

平成17年度前期(4月~9月)例会活動状況

平成17年度総会
及び臨時例会
4月10日総会(参加者36名)、懇親会(参加者34名)
例会(参加者43名)
4月臨時例会4月17日竹炭用の竹の製材(参加者25名)
4月例会4月24日幼虫選別、放流、竹炭用の竹の製材(参加者35名)
5月例会5月22日幼虫選別、放流
観察路の修理、子供班は竹の子掘り(参加者34名)
6月例会6月26日幼虫の選別・放流、小屋の環境整備、子供班は竹とんぼつくり(参加者36名)
7月例会7月24日草刈、アメリカザリガニの駆除(参加者27名)
8月例会8月28日幼虫選別
草刈、アメリカザリガニの駆除(参加者28名)
9月例会9月25日幼虫選別(累計約7,000匹)
アメリカザリガニの駆除(約18,000匹)

その他の活動状況

竹炭販売5月 3日~5月 5日05一宮リバーサイドフェスティバルにて出店
(延べ参加者68名)
子供班5月14日上陸する夜の幼虫観察会
(参加者23名 保護者含む)
ホタル1385月28日~6月26日の土日138タワーパーク主催
ホタル観賞の夕べ6月 3日~4日(延べ参加者67名)
来園者:各日300名×2日=600名
真清田神社ホタル観賞会6月11日さわやか三二会主催(観察者 約2,000名)
萬葉公園ホタル観察会6月12日萬葉公園顕彰会主催(観察者 約500名)
ホタル観察会6月10日子供班、賛助会員
(参加者29名 保護者、賛助会員含む)
ホタル観賞の夕べ反省会7月 1日慰労会(参加者28名)

平成17年度後期(10月~3月)の主な活動のお知らせ

勉強会、懇親会
日時平成17年11月27日(日) 9時00分から
場所勉強会:大野極楽寺公園管理棟
懇親会:大野極楽寺公園バーベキュー広場
内容勉強会 9:00  講演会
講師:前橋 利典 先生
月例会 10:00 作業
懇親会 12:00 バーベキュー
参加費勉強会:無料
懇親会:大人1,500円、子供無料

身近な環境改善活動に参加しましょう
 今年も身近な環境改善活動の一環として、下記のとおり川の清掃活動等に参加します。ご協力をお願いします。

『川と海のクリーン大作戦』・・・主催 一宮市
日時 平成17年10月23日(日)午前8時から1時間程度(小雨決行)
尚、10月定例会は川と海のクリーン大作戦終了後に行いますので野鳥園ホタル小屋へお集まりください。
集合場所ツインアーチ138西側(渡橋下流側)駐車場
『大江川クリーン作戦』・・・主催 グラウンドワーク一宮実行委員会
日時平成17年11月12日(土)午前9時から10時30分(小雨決行)
集合時間午前8時30分
集合場所天道公園(羽衣1丁目、和光交差点南西角)
駐車場競輪場北側の競輪場駐車場をご利用ください。
持ち物掃除道具、軍手、長靴など(ゴミ袋以外は用意しません。)
新年会(予定)
日時平成18年1月7日(土)午後6時から
場所扇や(市役所東)
参加費男性:5,000円 女性:4,000円
野鳥園には新しい発見がいっぱいあるよ!

タニグサ ケシ科・多年草

ヤブミョウガ ツユクサ科・多年草

ヒメジョオン キク科・1〜2年草

野鳥園の四季

今年のトピック

  1. アメリカザリガニの捕獲
    今年の3月からノートに書いてある捕獲数を、大まかに集計すると20,000匹弱。
    少なくなりつつある感じはしますが、まだまだ、捕獲作戦を続ける必要があります。
  2. 水生植物が激減
     毎年池や川にいっぱい生える、アオミドロなどの藻類藻含めた水生植物が、今年は絶滅状態でした。
     放水量の増加、天候など、いろいろ影響が考えられますが、ザリガニの繁殖もその一因でしょうか。
  3. ジャノヒゲ(リュウノヒゲ)が根づく
     ホタルが昼間隠れられる場所として、昨年、川の両岸に植えたジャノヒゲが、しっかり根づきました。
     毎日の通い、全体の半分以上を植えていただいた、土曜班の伊藤さんに感謝。
  4. マムシが再三出現
     8月の終りに、ザリガニ捕獲網の中にマムシが侵入し、9月の初めにも池の通路に現れたそうです。
     発見者、そして8月16日に恐れも知らず捕獲した人は、なぜだか金曜班の森 さん。
    水曜班の浜元さんによれば、ザリガニ捕獲網と捕獲したマムシは、模様と大きさから別物とのこと。
    小屋とホームページの写真は、金曜日班の三貫納(サナガシ)さんから提供。
(佐藤 記)

編集後記

浅野公園、学校や地域の団体、里親制度など、飼育活動の輪がどんどん広がってきました。 そんなみなさんの活動の様子を日々お伝えできるよう【一宮平成ホタルの会のホームページ】が、できました。「こんなことあったよ、こうしたほうがいいよ」といった飼育活動の情報、野鳥園内の動植物の紹介、例会・役員会の報告などを画像を添えてお届けしています。
ぜひご活用ください。

会報編集委員
  • 佐藤 靖郎
  • 山本 千夏
  • 松原 幸男
  • 加藤 重明
  • 伊藤 勝英
  • 山田 芳久
  • 中川 しのぶ
  • 岩田 智弘
  • 伊藤 真志
一宮平成ホタルの会
会長 日置 須務

事務局 一宮市役所公園緑地課
TEL (0586)-73-9111

発行人 一宮平成ホタルの会
発行日 平成17年10月13日